glaceon82の日記

普通の人が普通のことを書く普通のブログ、という表現が最も適切。

「箱庭」から「箱舟」で飛び出して「ウタカタ」に消える

今回は、天野月子さんの「箱庭〜ミニチュアガーデン〜」(2001)と「箱舟」(2002)、「ウタカタ」(2006)の歌詞について書きたいと思います。

私の主観とか思い込みとかがたくさん含まれるので、こういう感想もあるのかーくらいに思ってください。

 

まず「箱庭」ですが、主人公は「世間知らずで不器用な少女(わたし)」と「優しくほほえむ、でもどこか生き急いでいる年上の男性」(あなた)の二人。

「あなた」は「わたし」に、今までのものを全て捨てて、新しい世界を見に行こうと誘います。それはもしかしたら「あなた」が犯罪を犯して一緒に逃げるのかもしれません。

夢みる世界はまるで揺り籠のように、優しくて、永遠の愛を信じさせるよう。

「わたし」は、「あなた」になら殺されてもいい、とさえ思っています。そうして二人は『扉を開け、手に入れたすべてを置いて出て行』くのです。

いわば「箱庭」は、「わたし」が箱庭(これまでの世界)から出てゆく、はじまりのうたです。タロットカードでいうと「愚者」だと思います。

 

ストーリーとして次にくるのは「箱舟」でしょう。主人公の「あなた」と「わたし」はひっそりと暮らしながら、箱舟を作ってどこかに行こうとしているようです。

「わたし」は今の生活に大きな幸せを感じているようで、「あなた」はそんな「わたし」をやはり優しく見つめています。

しかし、「あなた」が作った箱舟は『華奢な出来』。それは二人の未来が危ういことを示しているかのようです。

『錆びついた臭いが鼻をつく前に ぜんぶ見渡せる山の頂に行こう』。箱舟が壊れ、どうしようもなくなってしまったら山頂に向かうのでしょうか。人里離れてひっそりと暮らし、山頂に佇む姿は、タロットカードの「隠者」を想起させます。

隠者は山頂から今までの人生を振り返り、過去の自分のためにランプで道筋を照らしているといいます。「わたし」も、何も持たずに「あなた」の手だけ握って飛び出した日を思い返しているのでしょうか。

 

物語の最後は「ウタカタ」です。箱舟が壊れ、離れ離れになってしまったのか。「わたし」は「あなた」とはもう一緒にいないようです。

始まりのあの日のように、全てを置いていったとしても、もう「あなた」と一緒にいる日々は叶わない。「わたし」はあの日からここまで、どれくらい歩いてきたのだろう。

そう思いながら、「あなた」との思い出を深く深く沈め、封じ込めて、一人で箱舟(歌詞では『方舟』)に乗って、未来へ向かう。

『遠くへ霞んでいく そのすべてを覚えている』『再び出会えるなら1からわたしを見初めてほしい』

「あなた」との記憶を胸に、「あなた」とまた会えるなら今度こそ二人で歩みたいという気持ちを胸に、思い出がゆらゆらと揺蕩う中、「わたし」は光さす出口へ向かうのです。

これはタロットカードの「月」のようです。安らかな場所から、より光さす方向に向かってゆくザリガニに、「あなた」との思い出にあふれた場所から出て行こうとする「わたし」の姿が重なります。その先には、きっと「太陽」の暖かな光が待っているのでしょう。

 

この3曲は、「わたし」と「あなた」の人生が交わり、共に歩み、離れていく、その様子を映し出したものと言えるのではないかと思います。

そして、人生を表すとされるタロットカードに従い、「愚者」「隠者」「月」を想起させる内容です。

 

それぞれの歌詞に、各曲のフレーズが美しく織り込まれていて、この3曲はどれも好きです。

あと、今回のテーマとは関係ないですが、「箱舟」と「博士と孔雀」は、メロディーやつっこさんの歌い方が可愛らしい感じで、似ているなぁと思います。

 

以上です。この3曲については一度考えてみたかったので楽しかったです。

これから書いていくこと

初めまして、glaceon82と申します。

"glaceon"はポケモンDPに登場するイーブイの進化系の一種・グレイシアの英語名です。ポケモンの中でもグレイシアは特に好きなので、IDにしています。

このブログでは、

 

  • 天野月(子)の曲の歌詞について感じたこと
  • その他音楽(音ゲー、クラブミュージック、ゲームミュージック…etc.)について
  • セクシュアルマイノリティとされる方(LGBTQ)への施策などについて
  • 映画の感想(新旧・邦画洋画、ジャンルは基本的に問わずに観ます)
  • その他ごちゃっと日記

 

について書いていこうと思っています。

 

特に「LGBTQ」について書く際には、様々な考え方があるため、嫌悪感や不快感を覚える方もいらっしゃるかもしれません。

 

まだまだ未熟な若輩者が書いているんだな、もしくはこういう考え方もあるんだな、くらいに留めていただけると幸いです。(私自身はストレートの女性で、気持ちとしてはアライです)

 

よろしくお願いします。